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リハビリテーション科

特色

 

 リハビリテーション科は嬉野温泉病院の内科病棟である東病棟へ入院されている方々を中心に身体的なリハビリテーション※1を提供している部署です。現在、理学療法士(以下、PT)14名、作業療法士(以下、OT)8名のメンバーで頑張っています。
 内科病棟入院中の方へのリハビリの他、外来で来院された方へのリハビリも積極的に実施しています。平成28年7月からは当院にて「スポーツ整形外来」も開設され、それに伴いスポーツリハビリも開始しています。また、平成30年9月からは小児リハビリテーションも開始しており、発達障害全般の身体面のリハビリも実施しています。

※1  身体的なリハビリテーションとは?
脳卒中や大腿骨頸部骨折などの骨折後、呼吸器疾患や難病、廃用症候群などにより身体機能が低下した患者さんの機能回復のための運動や動作訓練を行うことで、日常生活動作の改善や在宅復帰などを目指す包括的なアプローチです。

【取得している施設基準】
脳血管疾患等リハビリテーション科(T)
廃用症候群リハビリテーション料(T)
運動器リハビリテーション料(T)
呼吸器リハビリテーション料(T)


当院リハビリの利用を検討されている方へ

@入院・外来リハビリテーション

 当科の特徴はリハビリスタッフの多さ充実したリハビリの環境です。身体リハを担当するリハビリスタッフは言語聴覚士(以下、ST)も合わせて総勢28名であり、回復期に該当する患者さんでは特に3職種(PT・OT・ST)が担当になることもあります。機能回復にとって重要な時期に十分なリハビリを提供できる環境が整っています。平成30年4月からは呼吸器リハビリテーションの基準を取得し、平成30年9月から発達障害に対する小児リハビリテーションを開始し、疾患特性に合わせた専門的なリハビリテーションが可能な体制を整えることができています。当院の内科入院病棟の特徴から、医療的管理が必要な患者さんも多く入院される中で、様々なリスク管理をしながら身体機能をより良くしつつ、日常生活動作の獲得を目指しています。特に、「患者さんのために」という理念のもと自立(自律)した生活や人生を再構築するというリハビリテーションの大きな目標に向かってリハスタッフ一同、日々研鑽しながら取り組んでいます。
 

 脳血管疾患等による中枢神経障害患者へのリハビリテーション

 脳卒中(脳梗塞や脳出血など)により、身体の半身が麻痺する症状(片麻痺)や高次脳機能障害を呈することがあります。症状は障害される脳の部位や程度により様々であり、個々に合わせた訓練内容をマネジメントする必要があります。当院では、中枢神経障害の発達学的治療概念の研修を終了したスタッフも在籍し、特に徒手的な脳卒中片麻痺への介入方法を駆使してリハビリテーションを展開しています。発症から6ヶ月以内の回復期に該当する場合はPT・OT・STの3職種が密に関わり、リハビリテーション以外の時間もポジショニングなどにより全身状態の管理を行いつつ、身体機能向上を目指します。脳卒中の院内パスを使用し、各職種で退院に向け包括的なリハビリテーションを実施しています。

 廃用症候群に対するリハビリテーション

 内科的疾患等の治療のために安静状態が長期に渡って続くことによって起こる、さまざまな心身の機能低下等を廃用症候群と言います。内科的疾患を併発している場合も多く、様々な合併症によって生じるリスクを医学的に管理しつつ、積極的に身体機能向上を図ります。当院では必要度に応じてPT・OTの2職種で介入する場合もあり、安静臥床によって生じた関節可動域制限や筋力低下、起立性低血圧等の改善を図っています。また、褥瘡の予防や改善、認知機能面や精神状態の評価とそれに対する環境調整等も病棟看護師とともに実施しています。

 運動器疾患に対するリハビリテーション

 大腿骨頸部骨折術後や腰椎圧迫骨折、橈骨遠位端骨折など多くの骨折や変性疾患(変形性膝関節症、変形性腰椎症、関節リウマチなど)のリハビリテーションを実施します。手術後の様々な専門的な管理を行いながら、必要に応じてPT・OTの2職種で介入します。当院では身体運動を可能にする運動器系の特性の理解に努めており、骨・関節及び骨格筋、靭帯等の軟部組織への徒手的介入に力を入れています。骨折等による手術後であれば身体機能面の積極的向上を図り、変性疾患であれば血液検査や画像所見等を確認しつつ、補装具の検討も実施しています。大腿骨頸部骨折術後の院内パスも活用して、病棟と協力しながら積極的な退院支援も実施しています。

 呼吸器疾患に対するリハビリテーション

 肺気腫、慢性気管支炎のような慢性閉塞性肺疾患、肺炎、神経や筋肉の病気による呼吸機能の低下、人工呼吸器をつけた状態、手術後で痰を出しにくい状態などの方を対象として専門的なリハビリを行います。痰がたまっている部分を上にして体外に痰を出しやすくし(体位排痰法)、呼吸筋の筋力増強訓練、リラクセーション、腹式呼吸訓練なども実施します。呼吸器の病気自体が改善しにくい場合は、在宅酸素療法を検討しつつ、日常生活動作をするときの姿勢や動作の方法を工夫することによって、呼吸困難を改善できる場合があります。当院には呼吸療法認定士も在籍しており、呼吸器内科の医師とともに呼吸器疾患の方のQOLを高めるため、日々努力しています。

 退院支援について

 入院時に自宅退院を希望されている場合は、当院入院後2週間以内に1回目の退院前訪問指導を実施しています。この時、担当のPT・OTが可能な限り同行し、退院先である自宅の環境や生活の様子を把握しておきます。院内独自の連携パスの対象となれば、退院前訪問指導の情報やセラピストの専門的評価結果を基に、病棟も含めた合同カンファレンスを開催し、退院支援の方向性を統一します。
退院時に介護保険サービスを使う場合などは介護保険申請等のアドバイスを相談員から行います。介護保険等の福祉サービスの準備が整いつつ、身体機能向上し全身状態が安定すれば、患者さん本人同行での2回目の退院前訪問を実施します。そこでは担当のケアマネジャーや福祉用具業者、住宅改修業者等も同席し、自宅内動作確認を実施します。その後、自宅での生活の準備が整えば退院前の担当者会議を開催し、退院後利用する介護や福祉サービスの担当者も一同に会して、情報の共有を図ります。当院では「住み慣れた場所でもう一度暮らしたい」という願いを叶えるため、精一杯支援致します。


A訪問リハビリテーション(事業所名 ゆうほう会訪問リハビリ)

 当科には介護保険にて利用可能な訪問リハビリテーションの事業所があります。当科の入院部門のリハビリ担当者として研鑽を積んだ、経験のあるセラピストにより構成されています。当事業所の特徴は、利用される方の発症から入院時、退院時に至るまでのプロセスを把握したセラピストが自宅に出向いてリハビリを実施する点であり、多くの利用者の方々に安心の声をいただいております。約3ヶ月の訪問リハビリ実施で、自宅環境への適応と生活の安定化を図ります。希望により、3ヶ月毎の利用更新も可能となっています。状況に応じて別の介護保険サービスに繋げ、利用されている方やその家族にとって最良なサービスが提供できる環境を提案しています。 


Bスポーツ整形のリハビリテーション

 当院ではNPO法人スポーツメディカル理事長 及び さかえまち整形外科院長角田憲治医師、ならびに多久市立病院医長秋山隆行医師による診察を月1回(第1土曜日)行っています。スポーツによって生じた怪我や障害は各選手によって個人差があり、一人一人の症状に合わせ治療を行っています。スポーツリハビリの現状として野球部に所属している小中学生が主体ですが、野球以外のスポーツや高校生・成人も対象です。院外活動として小中学校へのトレーナー活動などの地域貢献活動や研修会への参加も積極的に行っています。スポーツリハビリは平成28年7月に開始され、各スタッフが自己研鑽に励み、スポーツリハビリに対する意識を高めています。スポーツリハビリは怪我や障害を治療するだけではなく、怪我によってプレーできない悩みや不安に対するメンタル面でのケアが必要です。また選手本人との関わりだけではなく、保護者やチームの監督などと話し合うことで、スポーツリハビリが選手に対して良い方向に向かう道標になれればと考えています。全国的に小中学生の全身的な柔軟性が低下している現状があり、柔軟性低下は怪我や障害を来す一要因となります。怪我をしてからではなく、怪我をする前に予防することも大事なことです。痛いところがある方、身体に気になるところがある方、スポーツに関わる方であれば誰でも受診が可能です。


C小児リハビリテーション

 当院では児童思春期担当の医師による専門的な診察や治療が行われており、発達に不安を抱える方々への支援に積極的に取り組んでいます。児童思春期外来にて初回の診察後、心理士や言語聴覚士、作業療法士等の専門的療法※2が必要と判断されれば、リハビリ等の療法開始となります。発達障害全般を対象としており、小児リハビリテーション訓練室にて実施します。日常生活の困りごとを聴きつつ、運動機能や感覚機能の発達過程の特徴を捉え、子どもの持っている潜在能力を引き出していくことを目指しています。訓練室内にはトランポリンやスウィングなどの遊具も揃えており、感覚統合過程を刺激する環境を整えています。未就学児から小学校低学年の子どもたちが対象ですが、育児の中での困りごとがある場合、検診などで指摘を受けた場合、保育園や学校での困りごとなどお気軽にご相談下さい。

※2 専門的療法;心理士によるカウンセリングや小児言語訓練、小児リハビリテーション等を指します。


 小児リハビリの対象

 未就学時〜小学校低学年までの発達障害全般を対象とします。その他の年齢の方も相談に応じます。発達に関する困りごとの中でも、特に運動の不器用さや体の硬さ、それに伴う身辺の動作や道具使用の難しさなどを対象としてリハビリを行います。

 小児リハビリを利用するにあたって…

 初診の際は、心理士による事前の面接があり、それから主治医の診察があります。主治医診察によって、専門的療法が必要と判断されれば、小児リハビリを担当する作業療法士(もしくは理学療法士)が面接を実施します。もし小児言語訓練も併用の場合、初診時のスケジュールが過密になる場合があります。状況に応じて無理が生じないように対応致します。また、他医療機関でのリハビリを受けている場合、重複して当院の小児リハビリを受けることが難しい場合があります。その際は、主治医の診療情報提供書等が必要となる場合がありますので、ご相談下さい。

* 初診時のスケジュール * ※時間は前後する場合があります。
@ 心理士による面接(予診)    30分間
A 主治医による診察 60分間
B 小児リハ担当者による面接 15分間
C 小児言語訓練も併用の場合 60分間



【外来リハビリテーションについてのお知らせ】

@成人及びスポーツ整形の外来リハビリテーションの場合

 外来訓練の開始については受診予約をして、当院内科外来(月〜金)及び整形外来(木のみ)、スポーツ整形外来(第1土曜日 ※外来日の変更は不定期でありますのでご了承下さい)の受診が必要となります。
 外来リハビリテーションは、基本的に土・日・祝日を除く月曜から金曜まで(午前8時30分〜午後5時)実施しています。

予約の窓口は下記の通りです。
● 東病棟地域連携室
  TEL:0954-43-0157(代表)
      0954-43-0255(直通)


A小児リハビリテーションの場合

 まずは児童思春期外来へ相談をしていただき、受診予約をします。児童思春期外来は当院においては「専門外来」となりますので、担当医師により受診可能な曜日が異なります。まずは電話にてご相談下さい。
 外来リハビリテーションは、基本的に土・日・祝日を除く月曜から金曜まで(午前8時30分〜午後5時)実施しています。
予約の窓口は下記の通りです。
● 児童思春期相談室 とまり木
  TEL:0954-43-0157(代表)



当院リハビリテーション科へ就職を検討している方へ

リハビリテーション科の教育システム職場環境作り

 充実した新人教育システムや科内研修体制の構築、パートナー制度を活用した職員間コミュニケーションの促進などスタッフが働きやすい環境作りにも力を入れて取り組んでいます。そういった職場環境の中で、より良いリハビリを患者さんに提供することができていると考えています。


@パートナー制度

 様々な要素を検討しながら、経験年数に応じてパートナーを組んでいきます。特に入社して間もない新人期間は経験を有するスタッフとパートナーを組むことで相談相手が明確になり、環境変化に伴う不安などによるストレスが軽減できるような体制作りをしています。パートナー制度により、細かい業務手順の確認が容易となり、職場環境へ馴染む期間も短縮することに繋がっています。職員間コミュニケーションのツールにもなっており、円滑にリハビリテーション業務が遂行できるよう配慮しています。


A朝の各種勉強会

 第1・4週の水曜日の8時30分から30分間、第2・3週の水曜日の8時30分から30分間はそれぞれ文献抄読会と症例検討会を実施しています。PTとOTは合同に実施することで両職種の専門的知識を集約できるようにしています。症例検討会は1名のスタッフが2週に渡って発表し、1週目はレジュメを基に動作ビデオなどを見ながら発表し、2週目でスタッフを使った実技プレゼンテーションを実施しています。発表者は他スタッフからのリハビリのアドバイスをもらうことで技術向上を図ることができています。


B新人教育

 毎月第2火曜日には新人教育を実施しています。当科における新人は3年間であり、新人教育参加対象者は毎月受講することになります。年度前半は接遇やマナー教育、書類管理、医療安全管理、学生指導など基本的な事項に関して学びます。年度後半は経験を有するスタッフの症例提示であり、実際の治療場面のビデオを見ながら解説を聞きつつ、意見交換を実施します。多岐に渡る教育内容となり、リハビリテーション専門職種としての基礎を学んでいきます。


Cスーパーバイズ制度

 日々の臨床場面でリハビリの技術的な側面や知識不足を感じてくることもあります。当科では、経験を有するスタッフに担当している患者さんを実際にリハビリしてもらい、同時にアドバイスもリアルタイムにもらうことができる「スーパーバイズ制度」を導入しています。徒手的な技術や臨床推論を展開させる技法などを必要な時に学ぶことができる制度となっています。


D年2回の個人面談

 新入職員、新人職員、中堅職員で経験年数に応じて学びたいことや仕事をする上での悩みは異なります。よって、スタッフ一人一人のニーズを定期的に把握するよう努めています。職場内の業務に対する意識向上や悩みの共有によるストレス軽減に努めています。